2011年3月の東日本大震災以降、鍼灸マッサージ関連団体及び個人レベルでの災害時の鍼灸マッサージによる支援活動が活発になっています。災害時の医療支援において、被災地である自治体や災害派遣医療チーム (DMAT:Disaster Medical Assistance Team、医師、看護師、救急救命士やその他のコメディカル・事務員などで構成され、地域の救急医療体制では対応出来ない大規模災害や事故などの現場に急行する医療チーム) をはじめとした多職種連携が必須となっています。

しかし、有事及び平時を問わず、多職種連携においては、各医療職種に対し、公平かつ公正な立場での指揮命令系統の窓口一本化が求められます。それを満たさなければ、各医療職種は他の医療職種や自治体、DMAT をはじめとした多職種との連携は困難となります。これまで、日本鍼灸師会と全日本鍼灸マッサージ師会は、災害医療センターが協力し、国際医療技術財団 (JIMTEF:Japan International Medical Technology Foundation) が主催する多職種連携による災害医療研修に参加してきました。そこで、DMAT 関係者などから、幾度となく、日本の鍼灸マッサージ界に対し、災害支援窓口の一本化の要請がされてきました。

そのため、鍼灸マッサージによる災害支援の窓口一本化を目的に、2018 年 6 月の全日本鍼灸学会大阪大会会期中に大阪市内で、此れまで災害時の鍼灸マッサージによる支援活動を行ってきた鍼灸マッサージ関連団体により、災害時の情報共有と連絡の場として「日本災害鍼灸マッサージ連絡協議会 (JLCDAM:Japan Liaison Council for Disaster Acupuncture and Massage)」設立の会合が持たれました。そして、2018 年 7 月の「平成 30 年 7 月豪雨 (西日本豪雨)」を切っ掛けに、JLCDAM のメーリングリストが立ち上がり、日本鍼灸師会、全日本鍼灸マッサージ師会、災害鍼灸マッサージプロジェクト (災プロ)、鍼灸地域支援ネット、はり灸レンジャー、東京路上鍼灸チーム (TRAST)、プロジェクトさとわ、アムダ (AMDA) 関係者、他有志などがメンバーとなり、全日本鍼灸学会、日本伝統鍼灸学会がオブザーバーとなっています。

また、2018 年 12 月には、日本鍼灸師会と全日本鍼灸マッサージ師会が「災害支援鍼灸マッサージ合同委員会 (DSAM:Disaster Support Acupuncture Masseur Joint Committee)」を設立し、日本鍼灸師会と全日本鍼灸マッサージ師会は、個別に AMDA と災害時の協定を締結するに至っています。

DSAM の設立や災害時の協定締結により、日本鍼灸師会と全日本鍼灸マッサージ師会、AMDA は、鍼灸マッサージによる災害支援の窓口一本化の方向に進んでいます。今後は、これら 3 団体と他の鍼灸マッサージ関連団体 (災プロや鍼灸地域支援ネット、はり灸レンジャー、TRAST、プロジェクトさとわなど) 及び個人レベルでの鍼灸マッサージによる支援活動が、有機的に連携できる枠組みを構築し、真の鍼灸マッサージによる災害支援の窓口一本化へ向けて進んでいけるか否かが、日本の鍼灸マッサージ界に求められています。そのため、JLCDAM は、災害時の鍼灸マッサージによる支援活動を行ってきた鍼灸マッサージ関連団体の相互理解による顔の見える関係構築の場になっています。

  • 災害時における鍼灸・マッサージによる支援活動の情報共有
  • 災害支援活動の協力と連携
  • 平時の災害対策に関する情報共有
  • 災害支援団体
  • 鍼灸関連組織
  • 関連企業の担当者

現在、個人での参加については見合わせています。

当協議会のロゴマークを利用したい場合には「よくある質問」をご覧ください。

災害時に行われる鍼灸・マッサージによる支援活動、ボランティア活動の情報提供を目的としています。また、平時の取り組みとしての各地の災害対策や研修等の情報についても掲載しております。

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当サイト(JLCDAM災害支援データベース/JLCDAMネットシステム)は、「JR西日本あんしん社会財団」の活動助成(2019年度~2021年度)を受けて作成いたしました。
鍼灸師、あマ指師による災害支援活動に、ご理解をいただきありがとうございます。 現在も、構成員による改良を重ねており、災害支援活動の可視化に取り組んでいます。